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【北米皆既日食】4月8日の日食に集まった終末予言。「7年前の日食と X を描く」「ニネベ」「CERN」を整理してみた【予言】
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大陸に X を描く日食#

2024年4月8日、皆既日食がメキシコから始まり、アメリカのテキサスからメイン州まで斜めに横切って、カナダへ抜けます。皆既の帯の上には数千万人が住んでいて、アメリカでは「一生に一度」規模のイベントとして扱われています。

2017年8月21日の皆既日食

2017年8月21日、アメリカで観測された皆既日食。今回の日食と大陸に X を描く相手。Wikimedia Commons / Rkinch / CC BY-SA 4.0

そして、この日食には7年前の日食とセットで語られる特徴があります。2017年8月21日の皆既日食は、アメリカを北西から南東に横切りました。今回は南西から北東。2つの帯を地図に重ねると、大陸に大きな X が描かれます。交点はイリノイ州南部の小さな町、カーボンデール。

2017年8月21日の皆既日食の帯

2017年8月21日の皆既日食の帯。オレゴン州からサウスカロライナ州へ、北西から南東に横切った。Wikimedia Commons / NASA / パブリックドメイン

2024年4月8日の皆既日食の帯

2024年4月8日の皆既日食の帯(紫)。テキサス州からメイン州へ、南西から北東に横切る。黄色は2023年10月の金環日食の帯。上の地図と重ねると、2つの帯はイリノイ州南部で交差する。Wikimedia Commons / NASA’s Scientific Visualization Studio / パブリックドメイン

X は、都市伝説の世界では「印」です。この時点で、予言が集まらないわけがありませんでした。

集まった予言を並べる#

2024年4月8日の日食に結びつけられた予言と、その元ネタ

聖書とニネベ#

一番広まったのは、キリスト教系の終末論です。「日食は神の警告のしるし」「2017年と2024年の日食で X=十字の印がアメリカに刻まれ、悔い改めの猶予が終わる」という話。旧約聖書でヨナが悔い改めを説いた町ニネベの名前が、日食の通り道にある**ニネベという名の町(アメリカに複数ある)**と結びつけられました。実際、オハイオ州、インディアナ州、テキサス州などに「Nineveh」という小さな町があります。偶然にしては出来すぎ、というわけです。

CERN の再稼働#

スイスの CERN(欧州原子核研究機構)の大型加速器が、4月8日に運転を再開する予定になっていました。「日食に合わせて次元の扉を開く」「別の宇宙とつながる」という、CERN 定番の陰謀論と日食が合体したものです。CERN の稼働スケジュールは毎年春に決まるだけで、日食に合わせたものではありません。

大地震・「ニューマドリッド」#

X の交点に近いミズーリ州には、ニューマドリッド断層帯という、19世紀に大地震を起こした断層があります。「日食の重力が断層を刺激して大地震が起きる」という説です。日食の日の潮汐力は新月の日と同じで、毎月やってきているものと変わりません。

悪魔の数字#

日食の帯が通る州の数、皆既の時間、2017年からの日数など、数字を足したり引いたりして 666 や 7 や 13 に持っていく投稿は、今回もたくさんありました。このブログの読者にはおなじみのやつです。

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日食と予言の長い歴史#

日食が不吉なものとされるのは、世界中どこでも同じです。中国では竜が太陽を食べる、北欧では狼が太陽を追う、日本では天照大神の岩戸隠れ。太陽が昼間に消えるのは、それだけ強烈な体験だったのでしょう。

今回が特別なのは、その体験を数千万人が同時にして、その場で SNS に書ける、という点です。予言が当たったかどうかを、翌日には全員で確かめられる。都市伝説にとっては、かなり分の悪い勝負のはずです。

おわりに#

この記事は日食の2日前に書いています。予言のほとんどは4月8日に「何も起きなかった」で終わると思いますが、X の交点の町カーボンデールには、2017年に続いて今回も大勢が集まっていると報じられています。

「何も起きない」ことを確かめに行く。それも一つの終末論の楽しみ方だと思います。日食が終わったら、また追記します。

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